令和5年度 東京警察 病院情報の公表

病院指標

  1. 年齢階級別退院患者数
  2. 診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  3. 初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数
  4. 成人市中肺炎の重症度別患者数等
  5. 脳梗塞の患者数等
  6. 診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  7. その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)

医療の質指標

  1. リスクレベルが「中」以上の手術を施行した患者の肺血栓塞栓症の予防対策の実施率
  2. 血液培養2セット実施率
  3. 広域スペクトル抗菌薬使用時の細菌培養実施率
年齢階級別退院患者数ファイルをダウンロード
年齢区分 0~ 10~ 20~ 30~ 40~ 50~ 60~ 70~ 80~ 90~
患者数 85 137 383 528 680 1072 1329 2338 1962 577
当院は、地域における急性期医療を預かる基幹病院として、質の高い医療を幅広い年齢層の患者様に提供しております。令和5年度全退院患者数は9,091人で、平均年齢が65,5歳となっております。特に、60歳以上の患者さんの割合は約65%にのぼり地域社会の高齢化を反映しています。
診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
010160xx99x00x パーキンソン病 手術なし 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 40 17.90 18.24 2.50 78.05
040081xx99x0xx 誤嚥性肺炎 手術なし 手術・処置等2なし 23 33.09 20.60 13.04 85.00
110310xx99xxxx 腎臓又は尿路の感染症 手術なし 20 17.60 13.52 5.00 79.55
100380xxxxxxxx 体液量減少症 11 12.09 10.60 18.18 75.82
180010x0xxx0xx 敗血症(1歳以上) 手術・処置等2なし 11 31.36 20.03 0.00 78.09
内科全般にわたる複数の疾患を抱えた高齢患者さまや脳神経内科的な難病疾患等を有する患者さまを中心に診療しています。原因を究明し診断をつけ治療することはもちろんですが、高度な専門医療を必要と判断した場合には適切かつ速やかに当該専門科に紹介します。また、全人的観点から退院後の社会生活環境、福祉サービスを重視し、メディカルソーシャルワーカーなど多職種との協力や病診連携、病病連携の強化にも力を入れております。このため、治療が終了して退院できる状態であっても、各ご家庭や転院先施設・病院の受入れ準備・ご都合によって入院期間が長くなるケースも多々生じます。平均在院日数はそれらの実情を含んだものとしてご理解頂く必要があります。
腎臓・内分泌  ・代謝内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
10007xxxxxx1xx 2型糖尿病(糖尿病性ケトアシドーシスを除く。) 手術・処置等21あり 43 13.74 13.99 0.00 69.23
110310xx99xxxx 腎臓又は尿路の感染症 手術なし 38 18.26 13.52 7.89 74.29
110280xx9900xx 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 29 14.41 11.49 3.45 77.28
100393xx99xxxx その他の体液・電解質・酸塩基平衡障害 手術なし 21 10.14 10.25 0.00 77.38
110280xx991xxx 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 手術なし 手術・処置等1あり 18 9.06 6.44 5.56 48.28
腎臓、糖尿病、内分泌疾患、尿路感染症の診療を行っております。糖尿病に関しては教育入院を実施しております。
呼吸器内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040110xxxxx0xx 間質性肺炎 手術・処置等2なし 32 10.03 18.65 0.00 75.06
040081xx99x0xx 誤嚥性肺炎 手術なし 手術・処置等2なし 31 16.65 20.60 16.13 85.35
040040xx99080x 肺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等28あり 定義副傷病なし 25 3.64 8.65 0.00 60.64
040040xx99040x 肺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等24あり 定義副傷病なし 22 4.91 8.33 0.00 71.86
040040xx9900xx 肺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 19 5.95 13.59 5.26 73.79
当科では間質性肺炎急性期のリハビリテーションに関する多施設共同臨床試験を実施しており、呼吸リハビリテーションリチームの協力のもと多くの症例登録を行っています。平均年齢85才誤嚥性肺炎のほとんどが医療・介護関連肺炎症例です。抗菌薬治療後の嚥下訓練・口腔ケア・リハビリテーション、食形態の工夫により回復される高齢者もいますが、肺炎が難治化し終末期肺炎へと移行することも多く経験します。ここ数年、ご家族と施設で話し合っていただき終末期を施設でお過ごしになることを希望されるケースも増えてきて、終末期をどこでどのように過ごしたいかと話し合うことの重要性を感じます。肺がん薬物療法はバイオマーカーの結果で薬剤選択する時代を迎え、新たな分子標的薬、免疫チェックポイント薬の承認が続き日常診療でも使用可能となりました。これらの薬剤は高額のためDPC対象外となっています。DPCコード040040xx99080xは分子標的薬のなかでも血管新生阻害剤併用レジメンの入院患者、040040xx99040xは従来の細胞傷害性抗癌剤レジメンで加療した入院患者、040040xx9900xxはがん薬物療法を行わなかった入院患者で感染や脱水加療、症状コントロールを行ったとあります。緩和ケア病床への転院など、家族との退院調整に時間を要すことが多く ここで掲げられている平均在院日数と日常診療での日数感覚に乖離を感じます。 診療科の特性として高齢者多く、入院によるdecoditioning予防のために長期入院患者数をなるべく少なくすることを日常診療目標にした1年でした。  
消化器内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060100xx01xxxx 小腸大腸の良性疾患(良性腫瘍を含む。) 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術 236 2.11 2.61 0.00 65.75
060020xx04xxxx 胃の悪性腫瘍 内視鏡的胃、十二指腸ポリープ・粘膜切除術 45 7.78 7.61 0.00 75.89
060035xx99x7xx 結腸(虫垂を含む。)の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等27あり 43 6.12 4.72 0.00 65.88
060350xx99x00x 急性膵炎、被包化壊死 手術なし 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 40 9.35 10.22 2.50 53.58
060035xx04xxxx 結腸(虫垂を含む。)の悪性腫瘍 早期悪性腫瘍大腸粘膜下層剥離術 39 7.38 6.45 0.00 71.26
食道、胃、腸などの消化管および肝臓、胆道、膵臓の病気を診療します。各臓器のがん、難病(炎症性腸疾患、肝炎、膵炎)、その他の急性・慢性疾患の診断治療を行っています。また検診結果に対する精密検査、ピロリ菌感染に関する相談も受け付けています。
循環器内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
050130xx9900x0 心不全 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし他の病院・診療所の病棟からの転院以外 84 21.21 17.38 8.33 85.55
050050xx0200xx 狭心症、慢性虚血性心疾患 経皮的冠動脈形成術等 手術・処置等1なし、1,2あり 手術・処置等2なし 64 3.92 4.26 0.00 70.91
050050xx9910x0 狭心症、慢性虚血性心疾患 手術なし 手術・処置等11あり 手術・処置等2なし他の病院・診療所の病棟からの転院以外 48 3.02 3.05 0.00 70.13
050050xx9920x0 狭心症、慢性虚血性心疾患 手術なし 手術・処置等12あり 手術・処置等2なし他の病院・診療所の病棟からの転院以外 44 3.55 3.25 0.00 73.23
050210xx97000x 徐脈性不整脈 手術あり 手術・処置等1なし、1,3あり 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 36 5.22 9.77 0.00 79.89
当科では急性心筋梗塞や狭心症など虚血性心疾患の診断と治療および頻脈性不整脈、徐脈性不整脈の診断と治療の他に心不全、心臓弁膜症、肺血栓塞栓症の診断と治療並びに閉塞性動脈硬化症など末梢血管疾患の診断と治療を行っております。上記疾患の平均在院日数は全国平均とほぼ同じであり(徐脈性不整脈のみやや短め)、また転院率も極めて低く、妥当な水準であると判断します。
血液内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
130030xx99x4xx 非ホジキンリンパ腫 手術なし 手術・処置等24あり 30 8.03 9.62 0.00 70.53
130030xx99x3xx 非ホジキンリンパ腫 手術なし 手術・処置等23あり 16 10.44 14.70 6.25 72.13
130010xx97x2xx 急性白血病 手術あり 手術・処置等22あり 13 32.08 36.19 7.69 53.69
130030xx97x3xx 非ホジキンリンパ腫 手術あり 手術・処置等23あり 13 41.23 28.89 15.38 66.23
130030xx99x0xx 非ホジキンリンパ腫 手術なし 手術・処置等2なし 13 4.23 9.08 0.00 75.38
令和5年度の血液内科の入院患者で最も多かったのは、非ホジキンリンパ腫に対してCD20抗体薬を用いた化学療法を行った患者さんでした。CD20抗体薬は初回投与時の副作用の頻度が高く原則として入院して開始しますが、化学療法の内容と患者さんの体力に応じて、2回目以降は外来で投与することが多いです。その他、非ホジキンリンパ腫の検査・治療で入院される患者さんが多かったです。急性白血病に対する強力化学療法は1次治療での同種移植適応のない患者さんを中心に行いました。例年に比べ、骨髄異形成症候群に対して入院でアザシチジン化学療法を行った患者さんは少なめでした。その他、多発性骨髄腫なども含めた造血器悪性疾患が入院患者の大半を占めましたが、特発性血小板減少性紫斑病などの非悪性疾患も少なくありませんでした。
小児科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
140010x299x0xx 妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害(1500g以上2500g未満) 手術なし 手術・処置等2なし - - - - -
140010x199x0xx 妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害(2500g以上) 手術なし 手術・処置等2なし - - - - -
040090xxxxxxxx 急性気管支炎、急性細気管支炎、下気道感染症(その他) - - - - -
140010x199x1xx 妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害(2500g以上) 手術なし 手術・処置等21あり - - - - -
0400801199x00x 肺炎等(1歳以上15歳未満) 手術なし 手術・処置等2なし 定義副傷病なし - - - - -
当院は分娩取り扱い施設となっており、早産・低出生体重児などが多くを占めています。
外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060160x001xxxx 鼠径ヘルニア(15歳以上) ヘルニア手術 鼠径ヘルニア等 107 3.75 4.55 0.00 69.25
060100xx01xxxx 小腸大腸の良性疾患(良性腫瘍を含む。) 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術 85 2.07 2.61 0.00 61.93
090010xx010xxx 乳房の悪性腫瘍 乳腺悪性腫瘍手術 乳房部分切除術(腋窩部郭清を伴うもの(内視鏡下によるものを含む。))等 手術・処置等1なし 71 9.73 9.88 0.00 63.20
090010xx02xxxx 乳房の悪性腫瘍 乳腺悪性腫瘍手術 乳房部分切除術(腋窩部郭清を伴わないもの) 51 4.08 5.64 0.00 63.69
060330xx02xxxx 胆嚢疾患(胆嚢結石など) 腹腔鏡下胆嚢摘出術等 41 5.07 5.98 0.00 55.85
当科では消化器外科、血管外科、乳腺外科を中心に外科領域全般にわたって診療を行っております。手術対象疾患として多いものは悪性疾患では大腸癌、乳癌、良性疾患ではヘルニア、胆石症・胆嚢炎、下肢静脈瘤等などです。大腸癌をはじめとする消化器悪性腫瘍や、ヘルニア・胆石症などの良性疾患に対しては腹腔鏡手術を積極的に導入しており、特に直腸癌に対してはロボット支援下手術も行っております。
救急科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
160100xx97x00x 頭蓋・頭蓋内損傷 その他の手術あり 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 36 5.75 9.88 5.56 72.97
160100xx99x00x 頭蓋・頭蓋内損傷 手術なし 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 24 3.75 8.38 0.00 72.21
030400xx99xxxx 前庭機能障害 手術なし 20 3.05 4.73 0.00 66.45
161060xx99x0xx 詳細不明の損傷等 手術なし 手術・処置等2なし 18 1.89 2.86 0.00 37.83
160690xx99xxxx 胸椎、腰椎以下骨折損傷(胸・腰髄損傷を含む。) 手術なし - - - - -
救急車で来院される通常の救急の患者様すべてが対象になります。内科系疾患で多いのが、めまい・一過性脳虚血発作・消化管出血・脱水・肺炎・呼吸不全などで、外科系疾患では、外傷が最も多く、簡単な脱臼や骨折を含む四肢外傷や頭部・胸部・腹部打撲などを担当します。他に急性膵炎や腹膜炎などの急性腹症、急性薬物中毒、横紋筋融解庄、皮膚軟部組織感染症や熱中症・低体温などの環境異常疾患にも対応します。通常は、救急病棟や一般病棟で救急科単独で担当しますが、重症例では、集中治療センター(ICU/CCU)で人工呼吸管理・各血液浄化法・経皮的心肺補助装置(PCPS)・脳低体温療法などの高度医療を駆使し、各科の専門医と協力して診療にあたります。
整形外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
160800xx01xxxx 股関節・大腿近位の骨折 人工骨頭挿入術 肩、股等 108 29.02 25.50 55.56 83.89
07040xxx01xxxx 股関節骨頭壊死、股関節症(変形性を含む。) 人工関節再置換術等 84 29.62 19.55 0.00 68.60
070230xx01xxxx 膝関節症(変形性を含む。) 人工関節再置換術等 78 30.74 21.96 0.00 73.78
160760xx97xx0x 前腕の骨折 手術あり 定義副傷病なし 72 3.46 4.76 0.00 59.60
160850xx01xxxx 足関節・足部の骨折・脱臼 骨折観血的手術 鎖骨、膝蓋骨、手(舟状骨を除く。)、足、指(手、足)その他等 44 13.68 18.32 2.27 47.55
 当科は、骨、関節、靱帯、脊椎の疾患のほか外傷など、悪性腫瘍を除く整形外科疾患を広くカバーしています。また当院はリハビリテーション病棟を併設しており、在宅復帰を目指せる患者さんに対して集中的な入院リハビリテーションを提供しております。
形成外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060565xxxxx1xx 顎変形症 手術・処置等2あり 91 9.48 10.89 0.00 28.27
060565xxxxx0xx 顎変形症 手術・処置等2なし 56 3.59 7.48 0.00 30.41
071030xx97xxxx その他の筋骨格系・結合組織の疾患 手術あり 52 6.94 21.91 0.00 36.46
020230xx97x0xx 眼瞼下垂 手術あり 手術・処置等2なし 34 2.18 2.82 0.00 70.88
160200xx02000x 顔面損傷(口腔、咽頭損傷を含む。) 鼻骨骨折整復固定術等 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 33 3.58 4.63 0.00 34.82
当科は半世紀以上前に日本で初めて開設された診療科であります。唇顎口蓋裂、頭蓋顎顔面骨などの先天奇形の治療も豊富に行っております。近年では、顔面神経麻痺や乳房再建などのマイクロサージャリーを用いた形成外科的治療を積極的に行っています。
脳神経外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
010060x2990401 脳梗塞(脳卒中発症3日目以内、かつ、JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等24あり 定義副傷病なし発症前Rankin Scale 0、1又は2 98 24.88 15.7 5.10 68.01
010030xx9910xx 未破裂脳動脈瘤 手術なし 手術・処置等1あり 手術・処置等2なし 66 2.08 2.95 0.00 62.94
010040x099000x 非外傷性頭蓋内血腫(非外傷性硬膜下血腫以外)(JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 57 35.65 19.09 26.32 70.65
160100xx97x00x 頭蓋・頭蓋内損傷 その他の手術あり 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 56 10.91 9.88 1.79 71.27
010060x2990201 脳梗塞(脳卒中発症3日目以内、かつ、JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等22あり 定義副傷病なし発症前Rankin Scale 0、1又は2 36 14.81 15.57 8.33 73.19
脳神経外科と脳血管内治療科を合わせた指標になります。当院の脳神経外科の特徴は、脳神経機能の温存を第一に考えた詳細な脳神経機能モニタリング・非侵襲的脳機能評価などの体制が充実していることです。これにより手術リスクを低減し、現在ある症状を更に悪化させないように治療することをまず念頭に置きつつ、症状の改善を目指して治療を進めています。また脳血管内治療とは、脳の病気に対し極細のカテーテル(医療用に用いられる中空の柔らかい管のこと)を用いて行う治療のことをいいます。カテーテルを主に鼠径部(足の付け根あたり)より動脈へ入れ、大血管を逆行性に進行させ頭蓋内の脳血管まで到達させます。もともと脳血管撮影検査という、脳の血管をカテーテルと造影剤を用いて撮影する検査を治療に応用したものです。
皮膚科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
080010xxxx0xxx 膿皮症 手術・処置等1なし 26 10.46 12.88 0.00 56.12
080020xxxxxxxx 帯状疱疹 13 8.31 9.29 0.00 71.62
080100xxxx0x0x 薬疹、中毒疹 手術・処置等1なし 定義副傷病なし - - - - -
070071xx99xxxx 骨髄炎(上肢以外) 手術なし - - - - -
080090xxxxxxxx 紅斑症 - - - - -
皮膚感染症領域として、帯状疱疹、急性膿皮症(丹毒、蜂窩織炎など)入院加療のうえ、軽快退院に導いた実績が多数あります。中毒疹(重症薬疹、溶連菌感染症、ウイルス性発疹症など)、皮膚潰瘍などについても幅広く対応し、必要に応じて他科領域との連携も図りながら診療を行っております。
泌尿器科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
11012xxx02xx0x 上部尿路疾患 経尿道的尿路結石除去術 定義副傷病なし 156 4.36 5.22 0.00 58.34
110070xx03x0xx 膀胱腫瘍 膀胱悪性腫瘍手術 経尿道的手術 手術・処置等2なし 77 7.21 6.85 0.00 75.19
110200xx02xxxx 前立腺肥大症等 経尿道的前立腺手術等 47 6.94 7.75 0.00 72.13
110080xx01xxxx 前立腺の悪性腫瘍 前立腺悪性腫瘍手術等 46 10.26 11.19 0.00 68.39
110080xx9907xx 前立腺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等27あり 31 4.03 4.06 0.00 70.48
前立腺生検においてはMRIで病変が指摘された症例に対してはMRI/US融合狙撃生検と系統生検を併用しています。経尿道的前立腺手術では、電気メスによるTURisとホルミウムレーザーによる核出術を使い分けています。前立腺悪性腫瘍手術ではダヴィンチロボット支援下前立腺全摘術を行っています。
産婦人科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
12002xxx02x0xx 子宮頸・体部の悪性腫瘍 子宮頸部(腟部)切除術等 手術・処置等2なし 42 3.00 2.96 0.00 40.55
120060xx01xxxx 子宮の良性腫瘍 子宮全摘術等 31 9.68 9.23 0.00 48.26
120070xx02xxxx 卵巣の良性腫瘍 卵巣部分切除術(腟式を含む。) 腹腔鏡によるもの等 28 6.57 6.00 0.00 35.82
120180xx01xxxx 胎児及び胎児付属物の異常 子宮全摘術等 26 10.08 9.34 0.00 34.77
120220xx01xxxx 女性性器のポリープ 子宮全摘術等 19 3.00 2.78 0.00 38.42
当院の産科は、チーム医療によるできる限り安全・安心な分娩を基本に、大規模な周産期センターとはひと味違う、アットホームできめ細やかな妊娠期・出産期・産褥期の管理とケアを目指しています。婦人科領域の診療については、女性の生涯にわたる良性疾患の管理・治療から、悪性疾患の治療(手術・化学療法・放射線療法など)に至るまで、幅広く行っています。
眼科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
020110xx97xxx0 白内障、水晶体の疾患 手術あり片眼 786 2.24 2.54 0.00 76.36
020110xx97xxx1 白内障、水晶体の疾患 手術あり両眼 81 3.81 4.46 0.00 77.52
020200xx9710xx 黄斑、後極変性 手術あり 手術・処置等1あり 手術・処置等2なし 40 3.60 5.67 0.00 72.38
020160xx97xxx0 網膜剥離 手術あり片眼 36 5.36 7.81 0.00 55.11
020240xx97xxx0 硝子体疾患 手術あり片眼 13 3.00 4.88 0.00 72.69
通常の白内障手術に加え、合併症を有する難度の高い白内障手術にも対応できます。また網膜硝子体手術も積極的に行っています。
耳鼻咽喉科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
030350xxxxxxxx 慢性副鼻腔炎 78 4.03 6.02 0.00 51.78
030230xxxxxxxx 扁桃、アデノイドの慢性疾患 34 6.76 7.53 0.00 31.26
030440xx01xxxx 慢性化膿性中耳炎・中耳真珠腫 鼓室形成手術 27 3.11 6.76 0.00 37.74
030340xxxxxxxx 血管運動性鼻炎、アレルギー性鼻炎<鼻アレルギー> 24 4.13 5.27 0.00 42.21
030240xx99xxxx 扁桃周囲膿瘍、急性扁桃炎、急性咽頭喉頭炎 手術なし 18 4.33 5.51 0.00 29.00
慢性副鼻腔炎、アレルギー性鼻炎、鼻中隔弯曲症、肥厚性鼻炎に対して全身麻酔下、内視鏡下鼻副鼻腔手術、鼻中隔矯正術、下鼻甲介手術、後鼻神経切断術などを組み合わせています。2022年に新しいパッキング材を導入したため術後日数が短縮しました。2023年に最新型のナビゲーションシステムを導入し、より安全かつ高度な手術を行っています。入院期間は術式によりますが3-7日です。
2022年1月から部長交替に伴い耳科手術が増えています(令和4年度以降の集計に反映されます)。より低侵襲な術式である経外耳道的内視鏡下耳科手術(鼓室形成術、アブミ骨手術、内耳窓閉鎖術)を基本としていますが、病変の進展範囲によっては従来の顕微鏡手術も併用します。入院期間は術式に関わらず2泊3日です。
突発性難聴(急性感音難聴)に対して1.外来ステロイド内服治療、2.入院ステロイド点滴治療のいずれかを選択します。中枢性疾患(聴神経腫瘍など)の鑑別目的にMRIスクリーニングを行います。突発性難聴と診断された患者さんの一部に外リンパ瘻を疑う場合があり、内視鏡下耳科手術による内耳窓閉鎖術を行います。聴力改善が乏しい場合は追加治療として3.鼓室内ステロイド注入療法を行います。
顔面神経麻痺に対して1.外来ステロイド内服治療、2.入院ステロイド点滴治療のいずれかを選択します。中枢性疾患(顔面神経鞘腫など)の鑑別目的にMRIスクリーニングを行います。発症約2週間後に電気生理学的検査を行います。麻痺が重度かつ予後も悪いと推定される場合は手術(顔面神経減荷術)を行います。
上気道感染症(急性扁桃炎、扁桃周囲膿瘍、急性咽喉頭炎など)のうち、経口摂取困難あるいは気道狭窄を認める場合は入院点滴治療(補液、抗生剤、ステロイドなど)を行います。繰り返す扁桃炎に対して手術(両側口蓋扁桃摘出術)を行います。
初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数ファイルをダウンロード
初発 再発 病期分類
基準(※)
版数
Stage I Stage II Stage III Stage IV 不明
胃癌 53 - - - - - 1 8
大腸癌 23 25 35 76 51 34 1 8
乳癌 60 22 15 - 26 14 1 8
肺癌 12 12 25 73 20 59 1 8
肝癌 - - - - - - 1 8
※ 1:UICC TNM分類,2:癌取扱い規約
胃癌、大腸癌、乳癌は健康診断の普及に伴い早期発見される症例が増えてきております。また当院では化学療法、放射線治療なども多く行っており、総合的治療を受けられるようにスタッフ一丸となって診療にあたっております。
成人市中肺炎の重症度別患者数等ファイルをダウンロード
患者数 平均
在院日数
平均年齢
軽症 - - -
中等症 63 12.79 79.24
重症 32 12.19 83.97
超重症 - - -
不明 - - -
市中肺炎とは、普段の社会生活で罹患した肺炎を指します。重症度別の患者数では、中等症が最も多く、次いで重症となっております。重症度が上がるほど、平均年齢が高くなる傾向にあります。
脳梗塞の患者数等ファイルをダウンロード
発症日から 患者数 平均在院日数 平均年齢 転院率
3日以内 347 36.88 74.81 15.04
その他 32 28.38 72.72 1.58
当院の脳梗塞患者さんの90%以上は発症3日以内に治療が開始されています。脳梗塞は早期診断、早期治療開始、早期リハビリが重要であります。当院では、急性期医療だけではなく、回復期リハビリテーションを担う回復期リハビリテーション病棟を有しており、急性期から回復期、在宅まで一貫した総合的な脳梗塞治療管理を行うことが可能であります。
診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
腎臓・内分泌  ・代謝内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K6121イ 末梢動静脈瘻造設術 内シャント造設術 単純なもの 15 10.87 19.73 13.33 68.00
- - - - - - -
- - - - - - -
- - - - - - -
- - - - - - -
当科における内シャント造設術に関する入院は、おもに維持透析患者のバスキュラーアクセストラブル(シャント、人工血管閉塞)を担当しております。
消化器内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K7211 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術 長径2cm未満 236 0.13 1.00 0.00 65.69
K6532 内視鏡的胃、十二指腸ポリープ・粘膜切除術 早期悪性腫瘍胃粘膜下層剥離術 48 1.08 5.83 0.00 75.77
K721-4 早期悪性腫瘍大腸粘膜下層剥離術 47 1.02 5.62 0.00 70.79
K688 内視鏡的胆道ステント留置術 29 2.41 6.00 0.00 73.21
K7212 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術 長径2cm以上 23 0.17 1.04 0.00 67.91
当科では食道がん、胃がん、大腸がんなどの消化管のがんのうち、できるだけおなかを切らずに内視鏡手術により切除します。内視鏡で取れない場合は外科に紹介して外科手術によるがんの根治を目指します。胆・膵疾患に対する内視鏡的治療も行っています。
循環器内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K5493 経皮的冠動脈ステント留置術 その他のもの 58 1.93 2.55 0.00 71.72
K616 四肢の血管拡張術・血栓除去術 30 0.97 3.93 3.33 73.53
K5461 経皮的冠動脈形成術 急性心筋梗塞に対するもの 22 0.00 21.55 13.64 71.09
K597-2 ペースメーカー交換術 21 0.71 1.00 0.00 81.19
K5972 ペースメーカー移植術 経静脈電極の場合 20 2.55 13.40 0.00 83.45
虚血性心疾患(心筋梗塞・狭心症)、末梢血管疾患に対するカテーテル治療及びペースメーカー治療については適応を考えつつ積極的に行っており、術後在院日数も適切であると判断します。
外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K6335 ヘルニア手術 鼠径ヘルニア 105 1.05 1.71 0.00 68.97
K672-2 腹腔鏡下胆嚢摘出術 83 0.96 3.88 0.00 58.77
K7211 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術 長径2cm未満 82 0.11 1.02 0.00 62.61
K4762 乳腺悪性腫瘍手術 乳房部分切除術(腋窩部郭清を伴わないもの) 51 1.00 2.08 0.00 63.69
K4763 乳腺悪性腫瘍手術 乳房切除術(腋窩部郭清を伴わないもの) 46 1.00 7.28 0.00 63.17
悪性疾患に対する手術は、大腸癌、胃癌、乳癌を中心に行っております。良性疾患では鼠径ヘルニア、胆石症・胆嚢炎に対する手術を多く行っております。また、大腸ポリープに対する内視鏡治療や、透析シャント造設・シャントトラブルに対する治療も積極的に行っております。
整形外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K0821 人工関節置換術 肩、股、膝 174 1.59 28.05 0.00 71.55
K0461 骨折観血的手術 肩甲骨、上腕、大腿 92 2.83 14.71 21.74 69.90
K0462 骨折観血的手術 前腕、下腿、手舟状骨 85 1.87 4.27 3.53 56.55
K0811 人工骨頭挿入術 肩、股 69 4.83 24.36 59.42 85.59
K0483 骨内異物(挿入物を含む。)除去術 前腕、下腿 44 1.11 2.14 0.00 50.32
 当院では人工関節センターを開設しており、人工関節に対する手術が最も多くなっています。そのうち約20%は両側同日に施行しており、人工関節の手術数は患者数より多く合計210 例でした。外傷を含め、透析や循環器疾患など合併症がある患者さんでも、各センター、麻酔科と連携した体制をとっていますので、安心して手術を受けることができます。
形成外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K4442 下顎骨形成術 短縮又は伸長の場合 104 1.00 6.97 0.00 28.58
K334-2 鼻骨変形治癒骨折矯正術 46 1.00 5.02 0.00 36.61
K0481 骨内異物(挿入物を含む。)除去術 頭蓋、顔面(複数切開を要するもの) 44 1.00 1.14 0.00 30.20
K2191 眼瞼下垂症手術 眼瞼挙筋前転法 26 0.00 1.12 0.00 72.27
K333 鼻骨骨折整復固定術 22 1.00 1.00 0.00 31.59
局所麻酔手術と全身麻酔手術を合計した当科の年間手術件数は約1500件で全国屈指の規模を誇り、その範囲は形成外科・美容外科ともに多岐にわたっています。
脳神経外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K164-2 慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術 77 0.44 12.51 7.79 74.62
K1692 頭蓋内腫瘍摘出術 その他のもの 27 5.96 26.67 7.41 59.44
K178-4 経皮的脳血栓回収術 24 0.88 59.17 41.67 77.54
K1771 脳動脈瘤頸部クリッピング 1箇所 19 1.47 38.16 5.26 59.84
K1781 脳血管内手術 1箇所 17 3.12 26.41 5.88 63.00
手術がきわめて難しい良性脳腫瘍の手術を専門としており、全国から患者さんが数多く集まってきております。また脳血管障害の治療に必要な治療手段が全てそろっています。脳血管障害の手術は脳神経外科であればほとんどの病院で行われていますがバイパス手術を専門的に行っている病院は限られています。当科ではあらゆる種類のバイパスが可能で専門性をもって提供可能です。また、脳血管内治療科では脳の病気を極細のカテーテルを用いて、血管の内側から治療しますので、術中に脳に触れることなく治療を行えるため、脳に優しい手術法といえます。従来の開頭手術のような頭の皮膚を切開したり、頭蓋骨を切ったりする必要がありません。そのため、手術の侵襲が少ないことや美容の面においてもメリットとなります。入院期間もおのずと短くなります。
泌尿器科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K7811 経尿道的尿路結石除去術 レーザーによるもの 159 1.33 2.14 0.00 58.58
K8036イ 膀胱悪性腫瘍手術 経尿道的手術 電解質溶液利用のもの 84 1.43 4.80 0.00 74.19
K843-4 腹腔鏡下前立腺悪性腫瘍手術(内視鏡手術用支援機器を用いるもの) 46 1.54 7.72 0.00 68.39
K783-2 経尿道的尿管ステント留置術 39 1.31 3.46 0.00 61.72
K841-21 経尿道的レーザー前立腺切除術・蒸散術 ホルミウムレーザー又は倍周波数レーザーを用いるもの 27 1.74 4.22 0.00 71.15
前立腺癌の根治局所治療としては、ロボット支援下腹腔鏡手術、I-125密封小線源永久挿入療法、IMRTおよびそれらの併用療法を行っています。尿路結石に対してホルミウムレーザーによる経尿道的手術を行っています。大きな腎結石に対してはPNLとTULを併用するECIRSを行っています。経尿道的膀胱腫瘍切除術では症例を選んで光線力学的診断補助下に腫瘍一塊切除を行っています。前立腺肥大症では生食TURPとホルミウムレーザー核出術を行っています。
産婦人科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K867 子宮頸部(腟部)切除術 42 1.00 1.00 0.00 40.55
K8882 子宮附属器腫瘍摘出術(両側) 腹腔鏡によるもの 34 1.00 4.47 0.00 36.38
K877 子宮全摘術 32 1.13 8.00 0.00 51.25
K8982 帝王切開術 選択帝王切開 24 1.13 8.00 0.00 34.63
K8981 帝王切開術 緊急帝王切開 22 0.68 8.36 0.00 34.77
当院では従来より、開腹手術のみならず、子宮疾患(子宮頸部異形成や筋腫・ポリープなど)や子宮脱に対する経腟的手術も行っており、平成29年度からは、低侵襲の腹腔鏡下手術・子宮鏡下手術にも積極的に取り組んでおります。令和3年度からは、ロボット支援下手術(子宮全摘出術)も開始致しました。
眼科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K2821ロ 水晶体再建術 眼内レンズを挿入する場合 その他のもの 868 0.46 0.92 0.00 76.49
K2801 硝子体茎顕微鏡下離断術 網膜付着組織を含むもの 79 0.72 2.42 0.00 68.91
K275 網膜復位術 13 1.00 3.08 0.00 39.62
K2802 硝子体茎顕微鏡下離断術 その他のもの 13 0.92 2.54 0.00 72.31
K2682イ 緑内障手術 流出路再建術 眼内法 - - - - -
通常の白内障手術の他、浅前房やチン小帯脆弱例等の難度の高い白内障手術、眼内レンズ二次移植(縫着ないし強膜内固定)も行っています。網膜硝子体手術は黄斑上膜や硝子体出血の他、網膜剥離や増殖硝子体網膜症にも対応できます。
耳鼻咽喉科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K340-5 内視鏡下鼻・副鼻腔手術Ⅲ型(選択的(複数洞)副鼻腔手術) 33 1.00 1.91 0.00 54.30
K3772 口蓋扁桃手術 摘出 32 0.97 4.91 0.00 31.16
K340-6 内視鏡下鼻・副鼻腔手術Ⅳ型(汎副鼻腔手術) 31 0.97 2.39 0.00 53.23
K3192 鼓室形成手術 耳小骨再建術 29 1.10 1.10 0.00 38.79
K344 経鼻腔的翼突管神経切除術 22 1.00 2.64 0.00 39.41
慢性副鼻腔炎、アレルギー性鼻炎、鼻中隔弯曲症、肥厚性鼻炎に対して全身麻酔下、内視鏡下鼻副鼻腔手術、鼻中隔矯正術、下鼻甲介手術、後鼻神経切断術などを組み合わせています。2022年に新しいパッキング材を導入したため術後日数が短縮しました。2023年に最新型のナビゲーションシステムを導入し、より安全かつ高度な手術を行っています。入院期間は術式によりますが3-7日です。
2022年1月から部長交替に伴い耳科手術が増えています(令和4年度以降の集計に反映されます)。より低侵襲な術式である経外耳道的内視鏡下耳科手術(鼓室形成術、アブミ骨手術、内耳窓閉鎖術)を基本としていますが、病変の進展範囲によっては従来の顕微鏡手術も併用します。入院期間は術式に関わらず2泊3日です。
その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)ファイルをダウンロード
DPC 傷病名 入院契機 症例数 発生率
130100 播種性血管内凝固症候群 同一 - -
異なる - -
180010 敗血症 同一 23 0.25
異なる 19 0.21
180035 その他の真菌感染症 同一 - -
異なる - -
180040 手術・処置等の合併症 同一 98 1.08
異なる 18 0.20
敗血症は血液が細菌に感染することにより全身に炎症を起こす病気です。肺炎や尿路感染、悪性腫瘍などの治療経過中に免疫不全状態から合併することが多くなっています。手術・処置等の合併症のうち入院契機と同一であるのは、透析シャント閉塞や狭窄がそのほとんどを占めております。透析シャント手術は安定した透析医療のため高率に再治療が必要になります。全国平均でも術後1年以内に30%の患者さまが再治療をうけています。さらに当院では積極的に他院からの再治療例もうけいれていますので、このような高い数値となっています。細心の注意を払った手術や処置等でも、一定の割合で感染症などの合併症は発生してしまいますが、最小限になるように努めています。また、起こり得る合併症については事前に可能な限り患者さまに説明し、ご理解いただいたうえで施行しております。
リスクレベルが「中」以上の手術を施行した患者の肺血栓塞栓症の予防対策の実施率ファイルをダウンロード
肺血栓塞栓症発症のリスクレベルが
「中」以上の手術を施行した
退院患者数(分母)
分母のうち、肺血栓塞栓症の
予防対策が実施された患者数(分子)
リスクレベルが「中」以上の手術を
施行した患者の肺血栓塞栓症の
予防対策の実施率
1342 1245 92.77%
予防対策とは、弾性ストッキングの装着や間欠的空気圧迫法(下肢に装着したフットポンプで圧迫マッサージをすること)などを指し、肺血栓塞栓症の発生リスクが高い手術を施行する場合は、術前、術中、術後において実施することが予防対策として有効とされています。
血液培養2セット実施率ファイルをダウンロード
血液培養オーダー日数(分母) 血液培養オーダーが1日に
2件以上ある日数(分子)
血液培養2セット実施率
1977 1882 95.19%
広域抗菌薬を使用する際、投与開始前に血液培養検査を行うことは、望ましい取組みとされています。また、血液培養は 1 セットのみの場合の偽陽性による過剰治療を防ぐため、 2 セット以上行うことが推奨されています。
広域スペクトル抗菌薬使用時の細菌培養実施率ファイルをダウンロード
広域スペクトルの抗菌薬が
処方された退院患者数(分母)
分母のうち、入院日以降抗菌薬処方日
までの間に細菌培養同定検査が
実施された患者数(分子)
広域スペクトル抗菌薬使用時の
細菌培養実施率
406 383 94.33%
近年、多剤耐性アシネトバクター属菌や、幅広い菌種に効果を有するカルバペネム系抗菌薬に耐性のある腸内細菌科細菌など、新たな抗菌薬耐性菌(以下、耐性菌)が出現し、難治症例が増加していることが世界的な問題となっています。不適切な抗菌薬の使用は、耐性菌の発生や蔓延の原因になることから、各医療機関において抗菌薬適正使用支援チーム(Antimicrobial Stewardship Team AST)を組織するなど、抗菌薬適正使用を推進する取り組みが求められます。抗菌薬適正使用の鍵を握るのは正確な微生物学的診断であり、抗菌薬投与前の適切な検体採取と培養検査が必要です。
更新履歴
2024年9月28日 令和5年度病院指標 公開
2024年11月11日 令和5年度病院指標 更新