院長 長谷川 俊二

東京警察病院は、昭和4年(1929年)に警視庁全職員の共同出資により千代田区富士見に開院された病院であり、平成20年(2008年)に中野区に新築移転しました。
その様な経緯から公務災害で負傷したり、罹患した警視庁職員の治療に当たる職域病院として社会的使命を果たすと同時に、一般患者さんも利用できる地域の中核病院として多くの地域住民の方々の診療にあたっています。
当院は「医療の質の向上と患者さまの満足」を理念として掲げ、みどり豊かな環境のなか、最新の医療機器を備え、優秀なスタッフによる高度な医療技術を駆使するとともに、患者さんの権利と意志を尊重し、患者さんに満足いただける、安全で安心できる質の高い医療の提供を目指してまいります。

近年の医療は高度となり、ますます複雑化しています。この時代においては医療内容を分かりやすく丁寧に説明し、患者さんに理解していただくインフォームド・コンセントは、医療従事者と患者さんとの信頼関係を築くために極めて重要です。当院ではその実践に力を注いでいます。
また、昨今医療事故の報道が散見されますが、患者さんにとっては安全で安心な医療を受けることが最も大切であり、当院では医療安全の推進を重要課題とし、安全対策の構築、職員の教育に積極的に取り組んでいます。
診療部門では、30の診療科と専門性ごとに統合された10のセンターを設置し、さまざまの病気を持つ多くの患者さんに対応し、十分な診療が提供できる体制を整備しています。
特に脳卒中センター、内視鏡センター、人工関節センター、乳腺センターなどでは最新かつ高度な治療を数多く実施して高い評価を得ています。

地域の皆様の関心事である救急診療においては、救急センターを中心に診療を行い、年間5,000人を超える救急車による搬送患者の診療に当たり、さらにそれ以上の数の一般救急患者も受け入れています。今以上に緊急時の診療要請に可能な限り対応し安心して受診していただけるよう更に救急体制を充実強化してまいります。
今後とも職域病院として医療を通じて社会の安全に寄与するとともに、地域医療の充実に重点をおき、「地域の皆様のためにある病院」として、より一層皆様の健康に貢献できるよう全職員とともに質の高い医療を実践していく所存です。
皆様のご支援を何卒よろしくお願い申し上げます。

東京警察病院 院長 長谷川 俊二

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