脳神経外科について
東京警察病院脳神経外科は1967年(昭和42年)に創立された東京都内で最も古い歴史を持つ脳神経外科施設のひとつです。当科から本邦で指導的な立場に立つ脳神経外科医も数多く輩出しています。創立時から常に最良の脳神経外科医療を実践することを心がけ活動しています。東京警察病院脳神経外科の特徴は、脳神経機能の温存を第一に考えた詳細な脳神経機能モニタリング・非侵襲的脳機能評価などの体制が充実していることです。これにより手術リスクを低減し、現在ある症状を更に悪化させないように治療することをまず念頭に置きつつ、症状の改善を目指して治療を進めています。
2017年3月より脳神経外科から脳血管内治療科が独立し、回復期リハビリテーションとともに協力して3科で脳卒中センターも運営しています。脳神経外科は脳卒中センターの外科手術を担当しています。
なお、脳卒中センター開設により夜間の当直時間では脳神経外科としての対応ができない場合がございますのでご了承下さい。
脳神経外科で診る主な病気
東京警察病院脳神経外科では、以下の疾患に対して高い専門性をもって治療を行っています。セカンドオピニオンも予約制で受け付けております。他院へのセカンドオピニオンも遠慮なく申しつけ下さい。
- 良性脳脊髄腫瘍:種々の髄膜腫、聴神経腫瘍(聴力温存含む)、三叉神経鞘腫、顔面神経鞘腫、舌咽神経鞘腫、類表皮嚢胞(エピデルモイドシスト)、頭蓋咽頭腫、血管芽腫(フォン・ヒッペル・リンドウ病)、脈絡叢乳頭腫、海綿状血管腫,脊髄神経鞘腫、脊髄髄膜腫など
- 頭蓋底腫瘍:髄膜腫、経静脈孔神経鞘腫、脊索腫、軟骨腫・軟骨肉腫など
- 悪性脳腫瘍:神経膠腫、悪性神経膠腫、悪性髄膜腫,転移性脳腫瘍など
- 脳脊髄血管障害:未破裂脳動脈瘤、くも膜下出血、脳動静脈奇形、もやもや病、脳・脊髄硬膜動静脈瘻、脳内出血、血行力学的脳虚血など
- 機能的脳神経疾患:三叉神経痛、片側顔面けいれん、舌咽神経痛、SUNCT症候群、痙縮、特発性正常圧水頭症、てんかんなど
- 頭部外傷:重症頭部外傷、脳挫傷、急性硬膜下・硬膜外血腫、慢性硬膜下血腫、陥没骨折など
- 頭痛:筋収縮性頭痛,偏頭痛,群発頭痛,その他の頭痛など
疾患の詳細については一般社団法人 日本脳神経外科学会 脳神経外科疾患情報ページへのリンクもご参照下さい。
http://square.umin.ac.jp/neuroinf/index.html
診療内容
脳神経外科は、高度な脳神経外科治療を提供しています。脳神経外科スタッフ全員で毎日回診とカンファレンスを行い、患者様にとって最良の治療方法を選択します。術後は手術カンファレンスによりすべての手術を再検討して情報を共有し、経験を積んでいます。
脳神経外科外来の一般外来は、火・水・金曜日の午前中に行っています。
専門外来は脳神経外科部長が担当し、予約制になります。
火・水曜日午後に診察および説明に充分時間を取ります。
火曜日 脳・脊髄の腫瘍、三叉神経痛・顔面けいれん、痙縮などの機能的疾患
水曜日 未破裂脳動脈瘤、頸動脈狭窄、もやもや病、脳動静脈奇形、脳・脊髄硬膜動静脈瘻などの脳・脊髄血管障害等
主な医療機器
- ブレインラボ ナビゲーションシステム (手術用ナビゲーションシステム)
- シーメンス SOMATOM Emotion6 (術中CT:MRIでは検査できない骨の評価が可能、頭蓋底腫瘍に有用)
- ICGビデオ血管撮影(術中血管撮影:脳動脈瘤,脳動静脈奇形の手術に必要)
- 5-ALA術中蛍光観察用キセノン光源(悪性神経膠腫の手術摘出に必要)
- 光トポグラフィー(非侵襲的に優位半球を評価可能)
- AZE医用画像解析ワークステーション、Zio3D医用画像処理ワークステーション
関連施設
東京大学脳神経外科(当科は東京大学を基幹施設とする日本脳神経外科学会の教育研修施設です。)
東京医科大学脳神経外科