お知らせ
★ご出産関係費用について
◆分娩費用の値下げ改定をさせていただきました!
<経膣分娩の出産費用概算>※4床室の場合
改定前 → 改定後 | |
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初産(分娩後5日間入院)
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700,000円~ → 630,000円~
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経産(分娩後4日間入院)
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640,000円~ → 570,000円~
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詳しくは、「産科のご案内」の「出産費用・病棟案内」をご参照下さい。
◆初診時選定療養費の免除
当院では、妊娠に関するご受診の際も、他のご受診同様、できる限り、近隣クリニックや前担当医療機関からの診療情報提供書(紹介状)をご持参頂くことをお願いしております。ことに、前医で診察を受けておられる場合には、その際の検査結果が、当院での診療時にも重要な参考資料になります。
しかし一方で、「妊娠」については、診断が遅れることによる様々なリスクや支障もありますため、諸事情により診療情報提供書のご持参が困難な場合や他院での診察を受けておられない場合であっても、早めにご受診頂くことを優先事項と考え、初診時選定療養費は徴収致しません。また、月~金の平日午前中であれば、予約外でのご受診もお受けしております。ただし、予約外受診の場合は、その日の診療状況により、かなり長時間お待たせすることがあります。可能であれば、近隣クリニックで妊娠初期の診察を何回かお受けになり、診療情報提供書を貰われて、少し先の日程の妊婦健診や産婦人科外来を予約受診されることを、よりお勧め致します。
★ご出産時の各種サービス・アメニティの充実について
◆現在行っているサービス
- お産セット(分娩着、授乳クッション、骨盤ケア用簡易ベルト等)
- 産後デラックス食・お祝い膳
- 記念品(メモリアルブック)
- すくすく外来
(退院後2週間以内に、助産師が行っている健診です。赤ちゃんの発育の確認・乳房(おっぱい)のチェック・育児相談などを、無料で実施しております。)
◆令和5年10月より新たに追加・導入したサービス
- 入院時必需品レンタルの無料サービス
(マタニティ・タオル・日用品等を入院中毎日無料でご利用いただけますので、手ぶらでご入院ください。) - 院内で使える「タリーズ・カード」 3,000円分
- 民間さい帯血バンクのさい帯血・さい帯採取に対応
★胎児4Dエコー外来を開設しました!
当院の妊婦健診ご通院中の妊婦さん・ご家族のために、赤ちゃんを立体動画でご覧いただけるサービス外来を、2022年1月より新設致しました。詳しくは、「産科のご案内」の「各種クラス・母乳外来」をご参照下さい。
★RSウイルス母子免疫ワクチン(アブリスボ)の接種が出来るようになりました!
2024年8月より、当院で妊婦健診中の妊婦さんにつきまして、RSウイルス母子免疫ワクチン(アブリスボ)の接種をお受け頂けるようになりました。ご希望の方は、外来ご受診時に、医師・助産師に詳細をお尋ね下さい。
〈接種時期〉妊娠28週~妊娠36週(33~34週ごろを推奨)
〈接種費用〉29,150円(税込・自費)
〈RSウイルス感染症について〉
RSウイルスは、世界中に広がっているウイルスであり、2歳までにほぼ100%の乳幼児が感染します。日本では、そのうちの1/4の児が入院しています。症状は、かぜ症状から細気管支炎・肺炎まで様々ですが、入院を必要とする乳幼児数は生後1-2か月時点がピークであり、生後6か月未満の感染で重症化しやすいことが示されています。合併症として無呼吸・急性脳症などがあり、後遺症として、反復性喘鳴(気管支喘息)があります。有効な治療薬が無いため、早期からの予防策が重要とされ、出生後の乳児に投与する抗体薬に引き続いて、母子免疫ワクチンが開発・発売されました。
〈RSウイルス母子免疫ワクチンについて〉
妊婦さんにワクチンを接種すると、母体内で作られたRSウイルスに対する抗体が胎盤を通じて胎児に移行し、接種の2週間後~生後6か月までの間は、児の下気道疾患(重症化)が予防できるとされています。国際的な臨床試験において、生後3か月までの重症化を81.8%減らし、生後6か月までの重症化を69.4%減らしたというデータが出ています。ウイルスの持つタンパク質を組換えDNA技術により改変して抗原としたワクチンであり、生ワクチン(ウイルスを接種)ではありません。副作用は、他の一般的なウイルス予防ワクチンと同程度とされています。
★婦人科のロボット支援下手術(ダヴィンチ手術)を導入しました!
当院では、2020年より泌尿器科においてロボット支援下手術を開始しておりますが、2022年3月より、良性子宮疾患に対する子宮全摘出術についても、ロボット支援下手術を開始致しました。手術ロボット(ダヴィンチ)は、より低侵襲かつ正確で高度な腹腔鏡下手術が実施出来る装置です。詳しくは、「診療内容と特色〈婦人科について〉」をご覧の上、外来を受診された際に、ご相談下さい。
産婦人科について
産婦人科は、女性の一生と新たな生命の誕生をサポートする、女性生涯医療の担当科です。目の前のご病気やご出産に対応するのみならず、一人一人の女性が、心身共に、より健康で豊かな毎日を過ごして下さることを願い、全人的な視点でお手伝いをしていきたいと考えております。また、地域ならびに職域に寄り添った垣根の低い中核病院として、周辺の医療機関とも顔の見える連携を心がけ、どなたにも安心してご受診頂ける場所であるよう努力しています。
当科は、東京大学医学部産婦人科の連携病院であり、大学医局から派遣された医師を中心としたチーム医療をおこなっています。女性医師と男性医師が、それぞれの長所や得意分野を生かして協力し合い、他科医師やコ・メディカルスタッフとも良好な連携を保ち、バランスの取れた質の高い医療を目指しています。
産婦人科で診る主な病気
正常妊娠、異常妊娠(流産・異所性妊娠・切迫早産など)、正常・異常分娩、妊娠期・産褥期の合併症(つわり、妊娠糖尿病、妊娠高血圧症候群、他科疾患合併妊娠、産後うつ病、乳腺炎など)。
月経不順、月経困難症、月経前症候群、不妊症、子宮筋腫、子宮腺筋症、卵巣嚢腫、子宮内膜症、子宮頸管ポリープ、子宮内膜ポリープ、子宮頸部異形成、子宮内膜増殖症、子宮頸がん、子宮体がん、卵巣がん、卵管がん、腹膜がん、腟がん、外陰炎、腟炎、バルトリン腺膿瘍、子宮内膜炎・子宮留膿症、付属器炎・卵管留膿症、骨盤腹膜炎、更年期障害、骨粗鬆症、子宮脱・膀胱瘤・直腸瘤、婦人科心身症、性暴力被害・DV被害相談、子宮頸がん予防ワクチン・風疹予防ワクチン・インフルエンザ予防ワクチン接種など。
診療内容と特色
〈産科について〉
当院の産科は、安全・安心な分娩を基本としながらも、大規模な周産期センターとはひと味違う、アットホームできめ細やかな妊娠期・出産期・産褥期の管理とケアを特色としています。
妊婦健診では、過不足のない検査項目や統一された管理方針で、妊婦さんのご負担を最小限にするよう努めると共に、毎回、助産師が明るく丁寧な対応を心がけております。優しい助産師スタッフによる、産前から産後にかけての切れ目のない多様なサポートと熱心な授乳指導・乳房ケアには、定評があります。また、糖尿病・甲状腺疾患・精神疾患などをはじめとする合併症妊娠についても、院内他科の専門医と連携し、できる限り当院でご出産いただけるように努めています。他府県での里帰り分娩を予定されている方や、他院で分娩を終えられた方についても、妊婦健診や乳房ケアをお受けしています。
可能な限り安全に通常の出産をして頂けるよう、チームで定期的なカンファレンスをおこない、分娩時期や分娩方法を工夫しており、吸引分娩や鉗子分娩など急速遂娩の技術についても、常に維持・向上に努めています。それにより、帝王切開分娩は、医学的な必要性を十分検討した上で選択させて頂いており、同時に、必要時には、出来る限り早めに判断・ご提案し、安全なタイミングで実施する体制を心掛けています。母体の合併症などの状況から陣痛を和らげたほうが安全と考えられる症例を中心に、当院麻酔科専門医の協力を得て、経験豊富な産婦人科医が中心となり無痛分娩にも取り組み始めています。無痛分娩をご希望の方は、妊婦健診の際にご相談ください。
産婦人科医は、24時間・365日、院内に常駐しており、必要に応じて自宅待機の当番医師も駆けつける体制をとっています。新生児については、全例、小児科医が、専門的な立場から丁寧な経過観察・管理をおこなっています。とくに呼吸の管理については、小児科医・産婦人科医のみならず、助産師も皆、学会認定の新生児蘇生(NCPR)講習を定期的に受けており、NCPRインストラクターの助産師も在籍していると同時に、小児科医による呼吸管理等の院内勉強会も頻繁に開催して安全性の向上に努めています。
また、全ての分娩室が、LDRという、陣痛開始から分娩終了までをずっと同じ個室でご家族と共に過ごして頂ける、ゆとりある設備です。
NICU(新生児集中治療室)を必要とするような、10か月に満たない早産や呼吸器管理を必要とする新生児などは、当院では対応出来ませんが、当該症例については、東京都の周産期ネットワークを活用し、地域の周産期センターへの迅速・適切な母体搬送、新生児搬送をさせて頂いておりますので、ご安心下さい。
一方、異常妊娠につきましても、異所性妊娠の手術(腹腔鏡下または開腹)、流産の手術、胞状奇胎をはじめとする絨毛性疾患の手術・治療をおこなっております。手術は、いずれも麻酔科専門医による麻酔の下で実施し、初期流産の手術には、子宮へのダメージが少ない手動真空吸引法(MVA)という手法も取り入れています。なお、妊娠中期(12週)以降の子宮内胎児死亡については、子宮収縮薬(膣坐剤等)を用いた分娩となります。また、流産手術の際、ご希望の方は、絨毛・胎児組織の染色体検査をお受けいただくことも出来、その後のご妊娠に関するご相談もお受けしています。
妊娠初期の人工中絶妊娠については、手術(MVA)と経口中絶薬使用(9週0日まで)の2つの方法があります。当院は、日程に関して一定の制約があり、また、どちらの方法も入院が必要です。〈入院・処置費用の概算〉手術:約23万円+税~、経口中絶薬:約16万円+税~。また、妊娠中期(12週~21週)の人工妊娠中絶(膣坐剤による分娩)については、主に、当院通院中の方・連携医療機関からのご紹介・医学的事情のある方や警視庁関係などに対応しています。〈入院・処置費用の概算〉出産育児一時金利用で実質約5万円~。いずれも、詳しくは、産婦人科外来を一度ご受診の上、ご相談ください。
★当院では、「民間臍帯血バンク(ステムセル研究所)」のさい帯血・さい帯採取へのご協力を開始いたしました。
♡当院は、「ドナルド・マクドナルド・ハウス東大(病気のこどもと家族のための滞在施設)」を応援しています。
〈婦人科について〉
当院の婦人科は、地域の中核病院という立場を意識し、良性疾患から悪性疾患まで、救急受診症例も含む幅広い診療に対応しています。
外来で保存的治療(薬物療法など)を続けていくような場合には、予約制で担当医を選んで頂くことができます。
当院の人間ドックにおける婦人科検診は、全例、当科常勤医師が対応しており、精密検査・治療が必要な場合には、引き続き、外来で拝見させて頂くことができます。また、他院での婦人科検診の二次検診(精密検査)もお受けしており、子宮頸部の細胞異常(子宮頸部異形成・上皮内癌)については、将来のご妊娠なども考慮して、必要最小限かつ確実な治療を工夫しています。
良性疾患の手術については、小さな創や短期間の入院で済む腹腔鏡下手術や子宮鏡下手術を積極的に取り入れており、特に、適切な症例を選んでの腹腔鏡下子宮全摘出術を増やすよう努めております。
2022年3月からは、良性子宮疾患に対する子宮全摘について、ロボット支援下手術(ダヴィンチ手術)も開始しました。ロボット支援下手術は、従来の腹腔鏡下手術よりも、術者の鉗子操作が自由自在に正確に出来ることから、より低侵襲で高度な手術が可能です。特有の合併症や限界もありますので、安全に十分配慮し、実施症例は慎重に選択させていただいています。また、子宮脱・膀胱瘤・直腸瘤などに対する経腟手術もおこなっております。一方で、症例によっては、安全・確実な治療を第一に考え、従来の開腹手術や小開腹手術をお勧めすることもあります。
2022年4月から、多くの不妊治療が保険適用となりました。当院では、不妊の初期検査や一般不妊治療を担当させていただくと同時に、挙児希望のある婦人科疾患の患者さまには、将来の妊娠を見すえた手術や薬物療法をご提案し、必要に応じて、高度不妊治療実施施設とも連携致しております。
悪性疾患については、手術のほか、放射線科専門医による放射線療法や、外来・病棟での化学療法(抗がん剤治療)も、院内でお受け頂くことができます。痛みや苦痛の治療については、緩和ケアチームが一緒にサポートをさせて頂きます。
当院の特色は、手術でも入院治療でも、必要に応じて、内科、外科、泌尿器科などをはじめとする他科専門医の支援が、迅速かつ容易に得られることであり、複合チームによる、より質の高い医療の提供を心がけています。
☆当院は、日本女性医学学会専門医制度認定研修施設、日本がん治療認定医機構認定研修施設です。