無痛分娩とは

無痛分娩は、麻酔によりお産の痛みを和らげながら分娩する方法です。精神的ストレスを避けたい場合や、妊娠高血圧症候群など循環動態の急激な変動を緩和したい場合に選択されます。
妊婦さんの希望基づく無痛分娩も、制限はありますがお受けしています。

当院における無痛分娩の特徴

  • 硬膜外麻酔による計画分娩(妊娠38週以降、誘発分娩)になります。
  • 初産・経産婦ともにお受けしています。
  • 24時間体制ではなく、平日・日中のみの対応になります。
  • 原則的に入院予定日前に陣痛発来した場合は、無痛分娩を行っておりません。
  • 硬膜外麻酔は原則として麻酔科医師管理のもと行っており、麻酔管理下のトラブルには速やかに他部署(手術室、小児科など)と連携が取れる体制を整えています。

<無痛分娩をお受けできない方>

  • 分娩時BMI 30以上、麻酔薬のアレルギー、脊椎病変(脊柱側弯症など)、重症な糖尿病、帝王切開術や子宮手術(子宮筋腫核出術など)を受けたことのある方など
  • 日本語による意思疎通が困難な方
  • その他、安全に無痛分娩を行うことが難しいと医師が判断した場合

予約方法

妊婦健診時(できれば初診時)に担当医師や助産師にお申し出下さい。
※予約状況によっては、ご希望に添えない場合があることをご了承下さい。
※無痛分娩について、電話でのお問い合わせはお受けしておりません。受診時にご相談下さい。

診療実績【令和5年度】

総分娩数 276件
内)無痛分娩 6件*
内)帝王切開分娩 75件
内)鉗子分娩 3件
内)吸引分娩 6件

*令和6年度10月時点 13件

無痛分娩の診療体制と安全管理

無痛分娩の診療体制と安全管理・無痛分娩麻酔は豊富な経験を有するスタッフのもと行なっています。
・無痛分娩担当者は、必要な救急蘇生コースを受講しています。
・無痛分娩中には、救急用の医薬品や蘇生設備をすぐに使用できる状態で管理しています。
・定期的に危機対応シミュレーションを実施しています。
・日本産婦人科医会の偶発事例報告事業・妊産婦死亡報告事業への参画を行っています。

費用について

通常の分娩費用に加えて、10~15万円(税込)をいただいています。
結果的に分娩に至らず退院となった場合や、帝王切開分娩になった場合でも、無痛分娩に関わる処置料・薬剤料、入院費 (自費)はかかります。