★当院は、2025年10月より、「東京都無痛分娩費用助成事業」の対象医療機関となる予定です。
無痛分娩とは
無痛分娩は、麻酔によりお産の痛みを和らげながら分娩する方法です。精神的ストレスを避けたい場合や、妊娠高血圧症候群など循環動態の急激な変動を緩和したい場合に選択されます。
妊婦さんの希望に基づく無痛分娩も、制限はありますが、お受けしています。
当院における無痛分娩の特徴
- 硬膜外麻酔による計画分娩(原則妊娠38週以降、誘発分娩)になります。
- 初産・経産婦ともにお受けしています。
- 24時間体制ではなく、平日・日中のみの対応になります。
- 入院予定日前に陣痛発来した場合は、基本的には、無痛分娩は行っておりません。
- 硬膜外麻酔は原則として麻酔科医師管理のもと行っており、麻酔管理下のトラブルには速やかに他部署(手術室、小児科、救急科など)と連携が取れる体制を整えています。
<無痛分娩をお受けできない方>
- 分娩時BMI 30以上、麻酔薬のアレルギー、脊椎病変(脊柱側弯症など)、重症な糖尿病、帝王切開術や子宮手術(子宮筋腫核出術など)を受けたことのある方など
- 日本語による意思疎通が困難な方
- その他、安全に無痛分娩を行うことが難しいと医師が判断した場合
予約方法
妊婦健診時(できれば初診時)に担当医師や助産師にお申し出下さい。
※予約状況によっては、ご希望に添えない場合があることをご了承下さい。
※無痛分娩について、電話でのお問い合わせはお受けしておりません。受診時にご相談下さい。
無痛分娩の診療体制と安全管理
★ 当院は、「無痛分娩取扱施設のための、『無痛分娩の安全な提供体制の構築に関する提言』に基づく自主点検表」の項目を、全て満たしています。
・無痛分娩麻酔は豊富な経験を有するスタッフのもと行なっています。
・無痛分娩担当者は、必要な救急蘇生の講習会などを受講しています。
・無痛分娩中には、救急用の医薬品や蘇生設備をすぐに使用できる状態で管理しています。
・定期的に危機対応シミュレーションを実施しています。
・日本産婦人科医会の偶発事例報告事業・妊産婦死亡報告事業への参画を行っています。
費用について
通常の分娩費用に加えて、10~15万円(税込)をいただいています。
結果的に分娩に至らず退院となった場合や、帝王切開分娩になった場合でも、無痛分娩に関わる処置料・薬剤料、入院費 (自費)はかかります。
★ 2025年10月1日以降の無痛分娩は、「東京都無痛分娩費用助成事業」の対象となります。それにより、東京都内の自治体へ妊娠の届け出を行い、助成金申請まで継続的に東京都内に住民登録をしているなど、一定の基準を満たす妊婦さんの、妊娠4か月以降の無痛分娩については、「無痛分娩のために要した費用」が、「最大10万円まで」助成されます。詳しくは、東京都から発出される助成金交付要綱等をご参照下さい。
【東京都福祉局 無痛分娩費用の助成】(外部リンク)
無痛分娩に関する公開施設情報
※この内容は、JALAサイトへの登録情報に準じて作成しております。
(最終更新日:2025/3/18)
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① 勤務医師数(2025/3現在)
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・産婦人科常勤医師数:6名 ・産婦人科非常勤医師数:3名
・麻酔科常勤医師数:13名 ・麻酔科非常勤医師数:5名
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② 分娩取扱実績
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2023年度 全分娩件数:276
無痛経腟分娩件数:6 (初産:5 経産:1)
非無痛経腟分娩件数:195
(内)鉗子分娩:3
(内)吸引分娩:17
帝王切開分娩件数:75 (選択的:38 緊急:37)
2024年度
(2024/4/1-2025/2/28)全分娩件数:309
無痛経腟分娩件数:20 (初産:12 経産:8)
非無痛経腟分娩件数:207
(内)鉗子分娩:1
(内)吸引分娩:29
帝王切開分娩件数:82(選択的:41 緊急:41)
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③無痛分娩に関する対応方針とマニュアル等の整備状況
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④無痛分娩に関する設備および医療器機の配備状況
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麻酔器 有り 除細動器 有り 母体用生体モニター 有り 蘇生用設備・機器 有り 緊急対応用薬剤 有り
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⑤急変時の体制
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・原則として自施設で対応
1. 母体の救急蘇生の具体的な対応方法
対応する医師 産婦人科医と麻酔科医師・救急科医師(10名)・その他の診療科医師との連携体制 蘇生法講習会受講状況 産婦人科常勤医のうちJ-MELSベーシックコース受講者:2名
助産師のうちJ-MELSベーシックコース受講者:2名院内緊急対応体制 有り
「99番コール」
急変時に院内の救急医を含む各科医師と助産師・看護師・救急救命士が駆けつけ対応
「カイザーコール」
超緊急帝王切開必要症例発生時に産婦人科医・麻酔科医・小児科医・助産師・手術室看護師が所定位置に駆けつけ対応2. 新生児の救急蘇生の具体的な対応方法
原則、当院の小児科医・産婦人科医・助産師が中心となって蘇生を実施するが、必要時は、東京都周産期搬送システムのルールに則って、遅滞なく高次医療機関への新生児救急搬送も検討する。
対応する医師 産婦人科医と小児科医(NCPRプロバイダー1名含)・麻酔科医との連携体制 医療スタッフの新生児蘇生法講習会(NCPR)の受講状況 産婦人科常勤医のうちNCPR受講者:5名
助産師のうちNCPR受講者:20名
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・原則として自施設で対応
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⑥危機対応シミュレーションの実施の有無とその内容
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実施の有無 有り(最終実施日:2025/3/18) 具体的な実施内容 1. 超緊急帝王切開のシミュレーション(2025/3/17)
2. 母体急変時の初期対応(ショック・局所麻酔薬中毒・高位脊髄くも膜下麻酔)と心肺蘇生のシミュレーション(2025/3/13)
3. 緊急輸血のシミュレーション(2025/3/18)
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⑦無痛分娩麻酔管理者について
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氏名: 佐藤 英貴
所有資格 日本専門医機構認定産婦人科専門医 麻酔科研修歴 【研修施設名】JR東京総合病院
【研修期間】2003/11/15 – 2004/3/15
【指導医名】長瀬 真幸 医師
【全身麻酔経験症例数】 100 例
【硬膜外麻酔経験症例数】 20 例麻酔実施歴 ※無痛分娩実施歴に準ずる 無痛分娩実施歴 【実施施設名】 愛育病院
(実施期間)2005/1/1 – 2010/3/31
(実施症例数)200 例
【実施施設名】 慈誠会病院
(実施期間)2015/4/1 – 2018/3/31
(実施症例数) 20 例
【実施施設名】三枝産婦人科医院
(実施期間)2014/4/01 – 2025/2/28
(実施症例数) 20 例
【実施施設名】 東京警察病院
(実施期間)2023/4/5 – 2025/2/28
(実施症例数) 26 例講習会受講歴 【講習会名】JALAカテゴリーA講習;安全な産科麻酔の実施と安全に関する最新の知識の習得及び技術の向上のための講習会
(受講年月日)2025/3/11
(受講認定番号)JALA-0004-2503023-001
【講習会名】JALAカテゴリーB講習;産科麻酔に関連した病態への対応のための講習会
(受講年月日)2025/3/11
(受講認定番号)JALA-0002-2503007-001
【講習会名】JALAカテゴリーC講習;J-MELS(日本母体救命システム普及講習会)ベーシックコース
(受講年月日) 2023/6/4
(受講認定番号) B-23-03411
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氏名: 佐藤 英貴
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⑧麻酔担当医について
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氏名:石崎 卓
所有資格 日本麻酔科学会認定麻酔科指導医
日本専門医機構認定麻酔科専門医
麻酔科標榜医講習会受講歴 【講習会名】JALAカテゴリーA講習(2023年版)
(受講年月日)2025/2/25
(受講認定番号)JALA-0004-2502036-001氏名:濱田 隆太
所有資格 日本麻酔科学会認定麻酔科指導医
日本専門医機構認定麻酔科専門医
麻酔科標榜医氏名:嵐 朝子
所有資格 日本麻酔科学会認定麻酔科指導医
日本専門医機構認定麻酔科専門医
麻酔科標榜医氏名:高田 純子
所有資格 日本麻酔科学会認定麻酔科指導医
日本専門医機構認定麻酔科専門医
麻酔科標榜医氏名:小安永 佳乃
所有資格 日本麻酔科学会認定麻酔科指導医
日本専門医機構認定麻酔科専門医
麻酔科標榜医氏名:野本 万祐子
所有資格 日本麻酔科学会認定麻酔科指導医
日本専門医機構認定麻酔科専門医
麻酔科標榜医氏名:大胡 知子
所有資格 日本麻酔科学会認定麻酔科認定医
麻酔科標榜医氏名:継 容子
所有資格 日本専門医機構認定麻酔科専門医
麻酔科標榜医講習会受講歴 【講習会名】JALAカテゴリーB講習
(受講年月日)2025/2/6
(受講認定番号)JALA-0002-2503002-001氏名:團野 碧星
所有資格 日本麻酔科学会認定麻酔科専門医
麻酔科標榜医氏名:屋良 美紀
所有資格 日本麻酔科学会認定麻酔科専門医
麻酔科標榜医氏名:稲野 千明
所有資格 日本麻酔科学会認定麻酔科指導医
日本専門医機構認定麻酔科専門医
麻酔科標榜医講習会受講歴 【講習会名】JALAカテゴリーB講習
(受講年月日)2025/2/7
(受講認定番号)JALA-0002-2502002-001氏名:佐野 夏未
所有資格 日本麻酔科学会認定麻酔科専門医
麻酔科標榜医氏名:鎌田 早紀
所有資格 日本専門医機構認定麻酔科専門医
麻酔科標榜医氏名:佐藤 英貴
所有資格 日本専門医機構認定産婦人科専門医 講習会受講歴 ※麻酔科研修歴・麻酔実施歴・無痛分娩実施歴・講習会受講歴は、⑦に記載の通り
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氏名:石崎 卓
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⑨無痛分娩に関わる助産師・看護師について
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無痛分娩研修修了助産師数 2名 無痛分娩研修修了看護師数 0名 看護師・助産師のうちNCPR資格保有者数 20名 JALAカテゴリーC講習受講歴 J-MELSベーシックコース:2名
(受講年月日:2025/1/11 , 2025/2/9)JALAカテゴリーD講習受講歴 安全な産科麻酔実施のための最新知識を習得し、ケアの向上をはかるための講習会:2名
(受講年月日:2025/3/7 , 2025/3/7)
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⑩日本産婦人科医会偶発事例報告・妊産婦死亡報告事業への参画状況
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(無痛分娩に関する有害事象の報告を含む)
日本産婦人科医会偶発事例報告への参画 有り(毎月報告) 妊産婦死亡報告事業への参画の有無 有り(発生時報告)
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(無痛分娩に関する有害事象の報告を含む)
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⑪当院における無痛分娩関連費用
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入院1日目 硬膜外カテーテルの留置:3万円 入院2日目 陣痛誘発中の硬膜外麻酔実施:7万円 入院3日目 前日に出産に至らず陣痛誘発再施行の際の硬膜外麻酔実施:5万円
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