教育の核
本校の教育では「ともに学び、ともに成長する」という意味をもつ「ヒューマンケアリング」を核としています。
学生・教員、また学生同士がお互いに関わり合い、相手の反応から自らを振り返り学ぶ。互いの関係性のなかで自分も相手も成長することが特徴です。ヒューマンケアリングにより看護師の基盤「課題を追究する力と相手を気にかけ感謝する気持ち」が育ちます。
教育理念
「看護師として実践力を高めるための 基本的な能力を育成する」
「看護師の実践力」には、4つの必要な力があります。
「知識に基づいた状況判断力」「個別性に対応できる技術力」「チーム内での協働的な行動力」そして「患者さん・家族を気遣い、察する力」です。どれも欠けることなく学生時代から備えることで、新人時代の成長が確約されます。
カリキュラムの特徴
厚生労働省が定めた規則により、3年間で3,000時間97単位以上の科目を履修し、看護師国家試験を受験する条件が揃います。また、卒業と同時に「看護専門士」の称号が与えられます。
総時間(単位数)の3分の1は、臨地実習。看護学は、それだけ現場で学ぶ「臨床実践の知」が重要視されている学問です。「現場で活躍できる看護師」を育てるため、本校のカリキュラムには「知識を活かして主体的に行動できる方法」「自己課題を発見して成長する方法」も教育内容として備えています。
カリキュラムの概要
国家試験出題基準を重視しながらも、本校の教育理念を基盤に教育内容を精選し、主体的、発展的に学習できるようにすることをねらいとしました。
少人数制を最大に活かす教育!
当校では少人数制のメリットを活かし、以下のような教育を行っています。
1.卒業後に現場で通用する技術力!
技術講義のゴールは「手順(マニュアル)通り動ける」ではなく「患者さんの個別性に合わせて行動できる」です。1年次から事例を分析し、患者さんへの接し方・状況判断・スタッフとの情報共有などを複合させたプログラムで学びます。ですから、病院で実習する前の早い時期から実践力が育ちます。
2.積み重ねて経験を活かす!
カリキュラムではたくさんの援助技術を学内で勉強します。臨地の実習も「基礎」から「領域別」「統合」と難易度を高めながら進みます。当校では、経験した学習を自分の作品として残して活かす「ポートフォリオ」の手法を用い、学生個々が成長と課題を自覚しながら前向きに進める力を育てています。
3.お互いが成長できる!
個人学習・グループ学習を繰り返し、学生たちは次第にその効果を実感しているようです。次の段階では自分たちから学習機会をつくる行動へと進みます。学生同士が教育し合う「ピア・エデュケーション」により、看護師に必要なチーム協働性・探究心が育ちます。
4.国家試験の準備は1年生から!
問題の解釈や学習の仕方など、1年次から自分の学習能力に気づいた状態で国家試験の準備を始めます。2年次では低学年模擬試験を受け、3年次では実習終了ごとに関連した問題を解くことで理解を深めます。更に、長期休暇中のセミナー後は、学習習慣の自立を目指します。
このように、学年ごとに指導しますが「試験に合格」ではなく、その先にある「臨床実践に活かす」をゴールにしています。
5.臨地実習施設との連携が教育力!
教員と病院の実習指導者は、学生の習得状況を共有しながら、その学生にふさわしい指導を検討します。毎月、病院と学校が合同で勉強会を開き、教育者としての成長を心がけています。
また、病院勤務の先輩看護師や医師に学校で講義を担当してもらい、臨場感のある話題と確かな知識を学生に提供しています。将来現場で活躍する後輩をみんなで育てる土壌があります。